インドネシアで活躍中の8500系

PT.Kereta Api Indoensia 東急8500系 8607F
東急8500系は8両8編成がインドネシアに渡りジャボタベック地域の電化区間で活躍中です。
KAIに所属するのは8604F, 07F, 08F, 10F, 11F, 12F, 18Fの7編成。
8604Fの出場で青と黄色の塗装に統一されましたが、編成毎を比較すると塗装パターンの差異があります。
また前面投石避け金網の黒色化、女性専用車装飾などが入場時に施工されています。
8613FだけKCJ所属となっており他の編成と塗装が異なり同社の標準色の赤と黄色の塗装となっています。

それでは同じように見えて違うインドネシアの8500系をお楽しみ下さい。
画像は特記のあるものを除き先月初旬に撮影したものです。

Tokyu Seri8500 8604F

PT.Kereta Api Indoensia 東急8500系 8604F
2011年末に入場し今年1月頃に出場試運転が行われました。KAI標準色化、黒枠化、女性専用編成装飾施工済。
特筆すべきは中央の行き先表示窓に方向幕の様に光る電照式KAIマークが取付られたことでしょうか。
この編成の入場をもって8500系の帯色は青と黄色に統一されました。前面青塗装の塗り分け線は尾灯の下です。
なぜかデハ8504だけ貫通扉の塗り分け位置が異なります。

PT.Kereta Api Indoensia 東急8500系 8604F
2011年末撮影の8604F。撮影した翌日あたりにDPへ入場したようです。
2009年、デハ8504の側面にアンコタが衝突しBY MRIで外板修理と全検が併せて行われました。
その際に緑・黄色帯のデザインに変わり、ライトベゼルまで緑色に塗装されていました。
車体番号表記もありましたが、入場を機に青く塗り潰されてしまいました。

Tokyu Seri8500 8607F

PT.Kereta Api Indoensia 東急8500系 8607F
今年9月に出場したこの編成。黒枠化済、女性専用装飾施工済、前面車体番号有。
前面青色塗装の塗り分け線は一段目のステップの上なので、ステップは銀色。
行先は現地の新幕に交換されているとのことです。種別幕にも車体番号がありますね。
床下機器を見るとCPがオレンジ色に塗装されています。

半蔵門線内からの遅れによりこの電車は渋谷駅を~分遅れで出発ました。
そんなアナウンスが聞こえてきそうなT運用に充当。

Tokyu Seri8500 8608F

PT.Kereta Api Indoensia 東急8500系 8608F
銀枠、KKW装飾無し、前面車体番号無し。前面青色の塗り分け線は尾灯の下。
反対側の先頭車、デハ8608はバスと衝突したため助士側の窓横に修復跡があります。
スカートも破損し交換されたため、デハ8508とは一部形状が異っています。

虫の息ながらも種別LEDが生きていました。目を凝らしていただければ急行表示が見えるかと。
高架線と木立の組み合せはトンネルは無いものの田奈っぽい雰囲気がします。

Tokyu Seri8500 8610F

PT.Kereta Api Indoensia 東急8500系 8610F
黒枠化、女性専用装飾施工済、前面車体番号有。
入場時に前面の塗装デザインが変更され、青の塗り分け線は一段目のステップの下まで拡大。
前面行先幕はズレていますが現地ファンによるオリジナル幕。
デハ8610のサークルKマークが残っていましたが入場時に撤去されてしまったようです。

PT.Kereta Api Indoensia 東急8500系 8610F
昨年撮影のデハ8610。サークルKマークも残存し、種別幕部には車体番号が貼り出されていました。
塗装パターンも異なり逆台形の青線は一本だけで、青の塗り分け線が高く、尾灯の下になっています。

Tokyu Seri8500 8611F

PT.Kereta Api Indoensia 東急8500系 8611F
銀枠、KKW装飾無し、前面車体番号有。
前面の青塗装の塗り分け線は8610Fと同じで一段目のステップまでペンキで塗られています。

識別灯点けて入線。撮影していたら片目のヘッドライトも点けていただきました。makasih

Tokyu Seri8500 8612F

PT.Kereta Api Indoensia 東急8500系 8612F
銀枠、KKW装飾無し、前面車体番号無し。前面の塗り分け線は尾灯の下。
東急時代にデハ8512のジャンパ線受けが交換されています。
デハ8612のスカートとハシゴは昨年からひしゃげたまま。次期入場で修理でしょうか。

Tokyu Seri8500 8618F

PT.Kereta Api Indoensia 東急8500系 8618F
銀枠、KKW装飾無し、前面車体番号無し。前面の塗り分け線は尾灯の下。
デハ8518のジャンパ線受けが交換済み。側面の戸袋部のDIVISI JABOTABEKプレートは次の入場で撤去されるでしょう。

側面のガラスの色が異なるのは、投石で割れたガラスをアクリル板と交換しているからです。

Tokyu Seri8500 8613F JALITA

PT.KAI Commuter Jabodetabek 東急8500系 8613F
この8613FだけKCJ所属にしているためKCJ色の赤と黄色で塗装されています。
JALITAという愛称がついており反対側のデハ8613の行先幕部には白地に赤文字で愛称が記されいます。

入場前の塗装がカッコよかっただけあって、この標準色化はとても残念に思います。
7117Fの塗装パターンは変更されずに出場したので、おそらくJALITAもこのままでしょう。
現在機器故障の修理待ちで長期運用離脱中です。

まとめ

同じように見えるインドネシアの8500系でしたが編成ごと車両ごとに特徴がありました。
塗装の塗り分けの違いの他に、現地無線アンテナの有無と位置の違いなど…
スカートと投石避け金網はワンオフのためか、枠の大きさとか留めるリベットの数が異なります。
時間があればもっとじっくりと調査してみたいですね。沼です。