先日、北ジャカルタのPantai Indah Kapuk(PIK)のゴルフ島(D島)にある、ループラインコーヒーという、インドネシアで山手線乗車気分が味わえるカフェのチェーン店「ループラインコーヒー」(Loopline Coffee)へ行ってきました。
PIKのゴルフ島への公共交通はバスのみで、トランスジャカルタの無料の系統もあるので、それに乗って行ってきました。島は、北側をゴルフ場と住居系、南側を商業系と住居系といった土地利用になっていて、人工的に開発された土地であるため、区画割は整然としています。商業系は、メイン道路沿いに設定されていて、沿道に並ぶ店はほぼほぼ簡体字を掲げており、新しいチャイナタウンといった感じです。住居系の用途はメイン道路から少し入ったところに設定されていて、ゲーテッドコミュニティで、ゲートの中は低層高級長屋街です。テラスハウスの駐車場にはイイ車が置いてありました。そんな島の南側にこの店はあります。
Loopline Coffeeはここ数年で拡大したチェーン店で、PIK以外にもジャカルタ周辺に複数店舗を展開しています。山手線E235系の先頭車があるのはここPIKとSCBDだけのようです。
運用削減で余剰となった山手線のE235系がインドネシアにやってきたというわけでなく、木材等を使ってE235系が再現されています。ヘッドライトや行先表示器のLEDがついていてE235系らしさを感じます。
インドネシアの人々もE235系が好きなのでしょうか、INKAの新車もE235系に寄せている部分もありますし。そんなこんなで写真を撮っていたら店員さんが出てきてくれたので、さっそくお店の中へ向かってみましょうか。
店舗のドア手前には、新宿駅のプラットホームを模したゾーンがあります。
新宿の駅名標等のサイン類や時計が設置され雰囲気が出ています。
形式は「●電車E235-76●」。狭小トンネル対応の◆ではなく、●がついているので横軽対応車ですね。つぎはEF63の横軽カフェに期待?
屋外にある方の山手線車内。
車内は全部黄緑。荷物棚があり、ちょっと怪レい日本語の広告とつり革もぶら下がっていてこだわりを感じます。
座席はMRTJのようなカチコチ座席。横幅は大江戸線より狭いかもしれません。
日本の鉄道カフェにありがちな鉄道廃品利用はありません。先頭車ですが、運転台は再現されていません。
店舗内に入ると屋内にも山手線がありました。ホームには点字ブロックと乗車位置目標も設置されています。
オーダーは、画像右の「じょうほう」コーナーにある、券売機を意識した端末で注文します。キャッシュレス決済のみ対応。
屋内のモックも外と同じような作りです。貫通路にある窓からはキッチン「エンジンルーム」の様子が見れます。
ちなみに屋外の山手線とはつながっておらず、壁で隔てられています。
内照式のパネルでE235系車内の液晶画面を再現しています。新宿停車中で、新大久保駅行きです。
1番線から4番線まで山手線の各方面のサインがついています。広告も新宿は歌舞伎町のゴジラ通り。
テーブルには中国系のイブイブグルーブがいましたので、弁ガラが残っています。
訪問時は平日だったためか、客入りは少なかったものの、フードデリバリーの配達員が何名か出入りしていました。出前にも対応しているよう。
キッチンの扉には「エンジンルーム」表記。乗務員室ではないようです。
券売機で注文したオーダーは「選び出す」窓口から受け取ります。
窓口の券売機の決済端末の調子が悪かったので注文もこちらで行いましたが。
3番線は原宿・淡谷。2番線はUenoが仁野になっていました。他店舗も同じ表記になっています。
新宿設定なのになぜか鎌倉行の江ノ電。新宿と鎌倉はちょっと距離ありますよねぇ。
ネコポリシは屋根上に乗っています。江ノ電エコノミー電車説?
広告左上のロゴはどこかのメトロに寄せているような感じです。
肝心のコーヒーですが、撮影に夢中で飲む前に撮り忘れていました。
味は酸味が強め。価格は日本円で250円くらいです。
飲み物はエンジンルームで抽出され、おしゃれな透明の缶に入れられて提供されます。プルタブ式なので昭和の缶飲料っぽさもありますが。
あと、軽食は「EKIBEN」という名前のカリカリフライドポテトやトーストがあります。中国系のイブイブが食べていました。
鉄軌道は今のところこの島にはありませんが、自作の行先を掲げてジャカルタコタ行きにしてみる。
開発業者が作成した地図には、PIK2から、隣のリバーサイドウォーク島、このゴルフ島、PIK1を経て、CGKやコタ方面に向かうLRTの路線が描かれていますが、実現性は不明で、今のところLRTの工事は行われていません。
バスの方は、トランスジャカルタのPIK2に乗り入れに向けて、PIK2で停留所の工事が行われています。PIK2はタンゲラン県なので、トランスジャカルタが乗り入れるとなると、千葉県に乗り入れる東京メトロ東西線や都営地下鉄新宿線を連想してしまいます。
比較用に本家の山手線E235系。
タイのバンセーン都心にもE235系の先頭部を再現した電車カフェがあるので、いつか行ってみたいですね。
ここでは外国人から見た山手線を体験することができました。
言い回しや漢字など違和感がある部分があるため、日本語ネイティブの監修は受けていないのでしょう。
そこの違和感が面白いところですので、下手に日本人が関わらないが良いかもしれません。
ジャカルタで山手線に乗ってみたくなったら行ってみてはどうでしょう。インスタ映えもしますし。